万年青は、日本に自生するスズラン科の多年草です。
葉が常緑で、衰えず長寿であるという意味から「万年青」という名前が付けられたそうです。
オモトという名前の由来は、大分県にある八幡信仰の総本宮、宇佐八幡神宮のご神体「御許山(おもとやま)」のふもとに植わっていた大株の植物という説が有力視されています。
室町時代から飾る文化があり歴史は古いですが、家康が江戸城に入場する際に家臣から献上され、床の間に飾り繫栄を願ったとして一躍有名になりました。
以来、徳川家の繁栄、泰平の世が長く続くのも万年青のおかげと、引っ越しには万年青を贈る風習が現代まで伝わっています。
宝生園は岡崎市羽根町、JR岡崎駅からほど近いところにある万年青専門店です。
創業明治18年の老舗万年青店で、日本で唯一の女性伝道師、水野圭子さんが4代目をつとめます。
女性ならではの切り口で、広く多くの人に万年青を知ってもらうために試行錯誤の日々です。60坪の温室にずらりと並ぶ万年青。
なんと、だいたい3000鉢くらいあるそうです!
このひとつひとつを、我が子のように丁寧にお世話する水野さん。
万年青愛が伝わってきますね。
2023/03/13